業務用エアコンのセンサーの種類とセンサー故障によるトラブルとは
オフィスビルや商業施設の業務用エアコンは冷房、暖房いずれかでほぼ1年中稼働しており、オフィスで働く方やお客様が快適に過ごすためにはなくてはならないものです。
その業務用エアコンの故障の原因となりやすいのがセンサーであり、エアコンの温度調節が上手く行かなかったり、動かない場合はまずはセンサーを疑うことになります。
そこで、業務用エアコンのセンサーの種類などについて解説します。
▶︎業務用エアコンの「サーミスタ」とは
業務用エアコンの温度センサーの事を「サーミスタ」と呼びます。
サーミスタには金属酸化物を焼成してセラミック加工したものを使用しており、これがわずかな温度変化を検知して電気抵抗で変化する特徴を利用してエアコンを動かしています。
サーミスタは電圧をかけることで電気抵抗との作用で温度に合わせた電流を流す性質があります。
これを利用してエアコンの制御システムが温度を感知し、エアコンが温度管理を行って空調を管理しています。
▶︎業務用エアコンのサーミスタの種類
業務用エアコンのサーミスタは4つあり、室内機と室外機のどちらか、または両方に設置されています。
室温サーミスタ
室温サーミスタは室内機に搭載されているセンサーです。
制御システムを働かせ、サーミスタから発する温度情報がリモコンで設定した室温になるようにします。
配管サーミスタ
配管サーミスタは業務用エアコンのガスが適温で運ばれているかを検知するセンサーです。
室内機と室外機の両方に取りつけられています。
外気温サーミスタ
室外機の吸込口に取りつけられているセンサーが外気温サーミスタです。
外気温を検知し、室温サーミスタと共にガスの圧縮を行う部品のコンプレッサーの働きを制御しています。
オーバーヒートサーミスタ
室外機のコンプレッサーに取りつけられているセンサーがオーバーヒートサーミスタです。
コンプレッサーは外の気温により熱くなりすぎたりすると自身の温度がコンプレッサー本体を壊してしまうため、保護のために緊急停止させています。
この時、このセンサーが温度を感知してコンプレッサーを停止させます。
▶︎業務用エアコンのセンサーが故障すると起こるトラブル
業務用エアコンのセンサーが故障するとエアコンが運転を停止してしまったり、暖めすぎや冷やしすぎを起こしたりします。
冷暖房の効果を感じない場合や逆に効きすぎとなる場合はセンサーが原因の故障であると考えられます。
どのサーミスタの故障によりエアコンがトラブルを起こしているのかは外見からは分かりませんので症状から原因を探り、対応していきます。
▶︎原因を早く見つけてスピーディーに修理を行うことが大切
業務用エアコンはビルや商業施設では必須の設備です。
機械が不調を起こしたらビルを利用するお客様が快適に過ごせなくなってしまいます。
昨今の気候では長時間の業務用エアコンの不調は健康被害のおそれもあり、早急な対応が必要となります。
お客様に快適に過ごしていただけるように原因をいち早く見つけてスピーディーに修理を行うことが大切です。
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