職場の環境管理に欠かせないのが業務用エアコンです。
労働者に快適な空調を提供するのは法律でも定められている使用者の義務です。
どのオフィスにもかならずある業務用エアコンですが、
機械である以上当然寿命が存在します。
今回は、業務用エアコンの耐用年数について紹介します。
▶︎業務用エアコンの耐用年数は?
業務用エアコンの耐用年数はおおよそ6年~15年程度が目安です。
減価償却の計算に用いられる法定耐用年数は以下のとおりです。
・法定耐用年数15年程度
建物の設備の一部になっている業務用エアコンで出力が22キロワットを超えるもの
・法定耐用年数13年程度
建物の設備の一部になっている業務用エアコンで出力が22キロワット以下のもの
・法定耐用年数6年程度
建物の設備の一部になっていないすべての業務用エアコン
法定耐用年数はあくまでも税金や経費の計算に用いられる基準であり、
必ずしも機械としての耐用年数を保証するものではありませんが、
実質的な寿命もほぼ6年~15年程度に近く耐用年数の目安としては相応しい水準です。
▶︎耐用年数を超えていなくても故障は起きる
機械の耐用年数とはメンテナンスを重ねて使い続けられる期間であり、
完全な動作を保証するものではありません。
そのため耐用年数を超えていなくても部品の劣化や過負荷によって故障することがあります。
業務用エアコンは出力が高く連続使用されることが多いことから劣化が起きやすく、
交換を前提としている部品の不具合によって故障するのは珍しいことではありません。
特にホコリを防ぐためのフィルターは劣化しやすくおおよそ5年が耐用年数とされています。
交換前提の部品なので耐用年数を過ぎたら新しいものに交換してください。
▶︎耐用年数を縮める行為
エアコンの耐用年数はメーカーが想定する一般的な使い方をした場合の目安です。
業務用エアコンの使い方や設置環境によっては耐用年数がさらに縮まることもよくあります。
もっとも重要なのはメンテナンスです。
フィルターの掃除や内部清掃など基本的なメンテナンスを怠り、
汚れたままで業務用エアコンを使い続けると故障の原因となり、
耐用年数が短くなってしまいます。
特に厨房など油汚れが発生する環境では
こびりついた汚れによりエアコン故障のリスクが高まります。
長時間の連続使用に関しては、メーカーの推奨基準を守ってください。
業務用エアコンの多くは連続使用に耐えられる設計ですが、
想定を超えた連続使用はモーターやコンプレッサーに大きな負担をかけ耐用年数を縮めます。
使い過ぎと同様に使わなすぎもよくないので2~3カ月に一度は稼働させてください。
▶︎まとめ
業務用エアコンは快適な職場環境に欠かせない設備です。
猛暑のまっただ中に故障するような事のないように
耐用年数を意識して適切に維持管理してください。