業務用エアコンにはさまざまなタイプがあり、空間の広さや形状により適したタイプが異なります。
中でも天井吊形、いわゆる天吊りタイプは人気のタイプです。
そこで、業務用エアコンの天吊り形の特徴や設置方法を解説します。
業務用エアコンのタイプ
業務用エアコンはさまざまな形状があり、用途によって使い分けるのが一般的です。
まずは代表的な業務用エアコンの室内機の形状をご紹介します。
天井吊形
天井から室内機が吊り下がった格好で設置されるタイプのエアコンです。
特長については次項で解説します。
天井カセット形
天井と一体化する埋込タイプの業務用エアコンです。
吹き出し口は4方向、2方向とあります。
4方向タイプは温度ムラができにくいというメリットがあります。
天井と一体化するため、すっきりとしていてインテリアの雰囲気を壊さないというメリットがある一方で、天井に穴をあけないといけない、というデメリットもあります。
床置き形
設置が手軽で最近ではスマートなタイプが出ていますのでそこまで場所を取りません。
デメリットとして1方向のため温度ムラができやすい点、設置スペースが必要な点があります。
壁掛け形
家庭用エアコンに似たタイプです。
設置工事が簡単な点がメリットです。
デメリットは天吊りタイプに比べて風が届きにくい点です。
ビルトイン
吹き出し口が本体から分離しているタイプで、変形間取りでも設置することができます。
吹き出し口も2~4個設置することができます。
デメリットは天井に穴をあけること、天井裏にスペースが必要なことです。
天井吊形エアコンの特徴
天吊り形業務用エアコンは壁に大きな穴をあける必要なく、スペースを取らず、運転音も静かなためオフィスや店舗で人気のエアコンです。
遠くまで風を送ることができるため、細長い空間でも活用でき、さらに天井が高くても足元まで風を送ることができます。
デメリットは1方向のため、両サイドや真下には風が送りにくいという点です。
価格相場は1.5馬力相当で約70~80万円、3馬力相当で約95~100万円、6馬力相当で約140~160万円です。
天吊り形業務用エアコンの設置方法
天吊り形のエアコンの取り付け方法は吊りボルトと配管用の穴をあけ、ボルトを固定し、室内機をひっかけてネジで固定します。
次にドレン配管と冷媒配管を設置して室外機と接続し、電気工事を行ってから吸込みグリルを固定します。
天井吊り形エアコンは本体を天井に吊るすタイプのため、追加工事が発生しにくく、工事費用が安い傾向があります。
追加費用が発生するのは配管やホースの長さが足りない場合や電気工事が必要な場合です。
設置場所を選ばない天吊り形業務用エアコン
天吊形業務用エアコンは大きな空間であっても大きな風量を出すことができ、室内温度を効率よく安定させることができます。
また、静音性が高くインテリア性にも優れ、空間のインテリアを崩さない点でも人気があります。